竹田ランチェスターの一番の特徴・強み 要因分析とウエイト付け 中小企業・個人経営の経営戦略
2016/02/19
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2016年2月9日(火) 経営講演会・戦略社長大学で師匠・竹田陽一と西村謙二
おはようござます
◆小さな会社・お店の経営戦略を教えている
No.1経営塾の西村です。
昨日まで大阪に行っていました。
出張のついでに大阪の実家に行ってきました。
88歳の母が一人で暮らしているからです。
二人で鍋をして食べてきました。
いつまでも元気でいてほしいものです!
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竹田ランチェスターの一番の特徴・強み 要因分析とウエイト付け
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今日は、2月9日(火)に行われた竹田陽一
先生の講演会のフォローの内容です。
今回、竹田先生もオントシ78歳になられ、正直お年を召されたと
感じます。
しかし、講演される様子は元気そのもの!
それも、最後の質問の時間が『スイッチ』が入ってみたいで
パワー全開になられました。
いや、それまででも十分に凄かったんですよ!(笑)
それが益々のパワーアップでした。
特に、戦争の話になった時でした。
それで、後で聞くと「その時の話がよかった。」と
沢山の方から伺いました。
◆戦争の話と言っても、戦略の話です。
戦争と経営戦略、似ている部分がありますね。
ところで、その戦争や経営の話で『オペレーションズ
リサーチ』という単語が沢山出てきました。
◆オペレーションズリサーチって、何のこと?
また、このオペレーションズリサーチが経営にどう関係
あるのでしょうか?
実はそれが大ありです!(笑)
それも、竹田ランチェスターの一番の特徴はここなんです!
意外に知られていないことですが、竹田先生の一番の
強みは『要因分析とウエイト付け』なんです。
◆こう書くと「なんか難しい話だな。」と思うかもしれませんね。
でも、難しいことを優しく話すのが私・西村の強みです!(笑)
簡単にお話します。
要因分析とは、物事を成功させるにはどんな要因があって、どこに
どれぐらい力を入れればいいのかと教えてくれるものです。
例えば、「経営で何に、どれくらい力を入れればいいか?」わかり
ますか?
◆その一つが講演資料のP9の6.(1)aにある『戦略67%、戦術
34%』という構成要因とウエイト付けです。
これを初めてみた人は、「エッ、どうやってパーセントつけたの?」
と思われるでしょう。
私もそう思いました!
これがどこから来ているのか?
それが『オペレーションズリサーチ』なんです!
◆それは、第2次世界大戦が始まる前の話です。
アメリカは日本とドイツが参戦することがわかっていましたので
あるプロジェクトチームを作りました。
それが『オペレーションズリサーチ』です。
まあ、オペレーションズリサーチについて調べたかったら
ウィキペディアで調べるといいでしょう。
https://goo.gl/CO9vvK
◆読まれましたか?
何のことかサッパリ分からないでしょ!(笑)
だから、ここで簡単にお話しています。
アメリカは、日本とドイツに対して「勝たなければならない!」
という気持ちはそんなにありませんでした。
何故から、勝てる相手だったからです。
当時、軍事予算は彼らが5倍以上持っていました。
だから、彼らば勝つことを考えませんでした。
それは、当たり前だからです。
かれらは、『損害をいかに与えて、被害をいかに少なく
するか?』を考えたわけです。
なぜなら、戦争における最大の被害は人(国民)が死ぬことです。
◆それで、科学者、物理学者、生物学者、数学者など、
多方面からスペシャリストが集められました。
オペレーションズリサーチはそんな意味では、世界で最初の
プロジェクトチームと呼ばれています。
そこで出てきたのが『軍事予算の配分』です。
どのように配分すれば最も効果的になるかを考えました。
そして、数学者のバーナード・O・コープマンが
『ランチェスター戦略モデル式』を打ち出したのです。
◆これは、戦略と戦術を対比させて考えた初めての例とも
言えます。
ちなみに、第2次世界大戦の大きな特徴は『戦略的爆撃機』の
登場と言われています。
そう、『B-29』の登場です!
と言っても、最近は『B-29』と言っても知らない方が多いですね!(笑)
これは世界で初めて、兵士をやっつける以外のために作られた兵器です。
◆では、『戦略的爆撃機 B-29』で何を狙ったか?
それは、兵器工場、幹線道路、線路、港湾です。
これらをたたくと、
・兵器を作れなくなったり
・兵士や兵器を送れなくなったりするからです。
このように、供給する力が戦争にはあります。
また、『何を狙うのか?』というもの大事なことです。
そのような武器を『戦略的兵器』と呼びました。
◆そして、直接戦うのを『戦術的兵器』と呼びます。
日本は、この『戦術的兵器』は強かったんです。
例えば、魚雷です。
日本の魚雷は『酸素魚雷』と言って、酸素を使いました。
それに対して、海外のは『圧縮空気」を使いました。
だから、航跡(波の後)がつくわけです。
それで、日本はその『酸素魚雷』で何を狙ったか?
戦艦、駆逐艦、空母です。
反対に、アメリカは普通の魚雷ですが、何を狙っか?
輸送船です。
どちらが沈めやすいか?です。
実は、東南アジアで非常に残念ですが沢山の兵士がなく
なりました。
その死因の一番は何か、ご存じですか?
それは『餓死』でした!
そう、輸送船が沈められて、あるいは供給ルートが絶たれ
物資が入ってこないんです。
どちらと戦ったほうが勝ちやすいか、です。
◆また、非常に興味深いエピソードが残っています。
真珠湾攻撃が終わった後、アメリカの海軍の提督のミニッツが
非常に不思議がったことがあるのです。
彼は思ったのです。
「なぜ、日本軍は石油の備蓄タンクを狙わなかったのか?
もし、備蓄タンクが狙われたなら、ハワイは島国なので
3ヶ月から半年は動けなかったのに」と。
それは、当時の日本には『戦略的発想』がなかったと
言われています。
この辺りは、二次攻撃で狙う予定だったとか、山本五十六長官が
アメリカと通じていたとかいろいろ言われる方がおられますが
現実として、備蓄タンクは狙われませんでした。
◆そのように、直接兵士を叩くものを『戦術』
供給源等を狙って間接的に攻撃するものを『戦略』と考えました。
そして、先のオペレーションズリサーチのバーナード・コープマンは
どのように配分するといいのかとウエイト付けしたのです。
それが『戦略に三分の二、戦術に三分の一』というものでした。
そして、アメリカは『戦略的兵器B-29』に軍事予算の三分の二を
投下しました。
◆また、その時に必勝の数字というものを発見しました。
それは、兵器性能が同じであれば相手の『3倍』でやると
必ず勝てるというものでした。
だから、アメリカは空中戦する時に、日本軍の3倍の数であたり
ました。
これは地上攻撃でも同じです。
グアム、サイパンも兵士の数を日本の3倍で攻撃しました。
ですから、『必勝の数3倍』と言われています。
また、これはアメリカが作ったものではありません。
そのような法則があるのです、それを発見したに過ぎません。
だから、日本でも赤穂浪士の討ち入りで大石内蔵助は
江戸の入る前に、浪士たちに「必ず相手の三倍で戦うように」
と指示を口を酸っぱく出していたそうです。
それで、あの討ち入りは確かに奇襲という面はありました。
しかし、吉良方は、小林平八郎、清水一学ら当時名うての
剣客がいたのですがやられてしまいました。
また、赤穂方には一人の死傷者もいませんでした。
それは、この数字を守っていたからなんです。
◆話はいろいろ書きましたが
このように戦い方には数字や配分(ウエイト付け)があります。
また、踏まえておく要因があるわけです。
それを打ち出したのが『オペレーションズリサーチ』のチーム
なのです。
そして、それを経営や経営戦略に活用したのが竹田先生なのです。
また、それが竹田(陽一)ランチェスターの最大の特徴です。
それが経営を構成する8大要因とウエイト付けなのです。
具体的に言うと
◆経営の構成8大要因
・何を?
・どこで?
・誰に?
・どのように買ってもらうか?
・どのように好かれるか?
・誰をどのように使って?
・お金をどのように使い?
・時間をどのように使うか?
詳しく書くと
・商品(有料サービス) 何を?
・地域(エリア) どこで?
・客層(業界、営業ルート) 誰に?
・営業システム どのように買ってもらうか?
・顧客対応(顧客対策、顧客維持) どのように好かれるか?
・人・組織 誰をどのように使って?
・資金経費(財務) お金をどの王に使い?
・時間 時間をどのように使うか?
そして、ウエイト付けが
・広義の営業対策 53%
(地域、客層、営業システム、顧客対応の仕組みをあわせたもの)
・商品対策(有料サービス) 27%
・人組織対策 13%
・資金経費対策 6%
となり、
中心の営業と商品だけで、ウエイト付けをすると
『商品3分に、売り7分』となるわけです。
また、これも誤解される方がいるのでここでハッキリと
書いておきます。
これは『商品』がどうでもいいというわけではありません。
それは『どんなにいい商品』であろうと
顧客対象や売れる仕組みやお客様対応が良くないと売れないと
いうことです。
◆今日は師匠・竹田陽一の一番の特徴と強みを書いたので
しっかり書きましたので、疲れました。(笑)
ここまでしっかりと読んで頂きありがとうございました。
ところで、竹田先生が書かれた『オペレーションズリサーチ』の」
書籍を見つけました。
それも今ならなら『1』円です。(2016年2月18日現在)
今のところ、4冊ありました!(笑)
http://goo.gl/QzKjMm
次回は、竹田ランチェスターの特徴強み(2)
『儲かっている中小、個人事業とは?』
文責・No.1経営塾・西村謙二